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⽇本初の航空貨物専業会社誕⽣へ
私たちのルーツは、1948(昭和23)年5⽉、近畿⽇本鉄道株式会社に設けられた業務局観光部にさかのぼります。当時の同社の経営層は、航空事業の将来性を⾒据えて、外国航空会社の代理店業務に乗り出しました。その後、航空事業は1955(昭和30)年に新たに設⽴された近畿⽇本ツーリスト株式会社へと引き継がれます。
⾼度成⻑期を迎えていた⽇本では、海外とのビジネスの機会が増え、航空貨物輸送の重要性は⾶躍的に⾼まりました。そして1970(昭和45)年1⽉、私たちは近畿⽇本ツーリストから分離、当時まだ⽇本にはなかった航空貨物専業会社として「近鉄航空貨物株式会社」が設⽴されます。
⽇本初の航空貨物専業会社であること、国際化を⾒据えたビジネスを展開することは設⽴当時から今⽇に⾄るまで、私たちのアイデンティティとなっています。
1950年の羽田空港にて
KWEの海外戦略
1969(昭和44)年4⽉、近畿⽇本ツーリスト(株)航空貨物事業部は、業界に先駆けて⾹港に初めてとなる海外現地法⼈を設⽴しました。⽇本から⾹港へと印刷部⾨の拠点を移す計画を進めていた⽶系雑誌出版社の⽇本法⼈が、雑誌の輸送を委託する⽇系企業のパートナーを探す中で私たちにも声がかかります。その委託の条件は⾹港での現地法⼈の設⽴でした。当時、私たちはこれを海外進出のチャンスと捉え、すぐに⾹港法⼈(KWE⾹港)を設⽴し、事業を開始します。
同年5⽉には⽶国法⼈・KWE⽶国を設⽴。当時は⽇系荷主を追ってニューヨークへ進出する同業者が多かった中、私たちはあえて⽶系の製造業が集積する中⻄部・シカゴへ進出し、⽶国での新規ビジネスの受注に奔⾛しました。
折しも1970年代半ば、カリフォルニア州サンフランシスコ周辺は「シリコンバレー」と呼ばれ、エレクトロニクス産業が急速に発展します。 KWE⽶国は、米国の経済の中心が東海岸から西海岸へ移行する中で、のちにグローバル・カンパニーへと発展する⽶系エレクトロニクス企業との取引をいち早く開始しこうした企業とのビジネスを⾜掛かりとして、事業を拡⼤して いったのです。
KWE HKG 本社事務所(尖沙咀)
KWE USA Chicago Office
拡⼤を続ける国際輸送サービス網
こうした海外進出の成功を受けて、1985(昭和60)年以降、私たちは国際的なドア・ツー・ドアの輸送サービス網を確⽴するため海外現地法⼈を次々に設⽴します。
まず同年2⽉にKWE英国、6⽉にKWEドイツを設⽴。1987(昭和62)年4⽉にKWE台湾、さらに同年6⽉にはオーストラリア、韓国にそれぞれ駐在員事務所を開設します。短期間のうちに実現した国際輸送サービス網はさらに維持・拡⼤を続けながら、現在も私たちのビジネスの発展に⼤きく寄与しています。
KWE UK London Office
中国ビジネスの強化
私たちは、1980年代からいち早く中国ビジネスを展開してきました。
1985(昭和60)年の北京連絡事務所の開設を⽪切りに、上海・深圳・珠海・⼤連・厦⾨にそれぞれ駐在員事務所を開設。1995(平成7)年1⽉には深圳に現地法⼈・KWE深圳を設⽴しました。
中国ビジネスを加速させる⼤きな転換期となったのは、1996(平成8)年に現地企業との合弁会社・北京近鉄を発⾜させたことにあります。同社は、航空・海上貨物輸送、ロジスティクス、中国国内輸送を中⼼に、KWEグループの中国展開の牽引役として事業を拡⼤していきました。
2005(平成17)年には、外国系物流業者として初めて中国国内航空貨物取扱いライセンスを取得、2007(平成19)年には上海外⾼橋保税区内に46,000m2の⼤型倉庫を開設するなど、中国経済の発展・拡⼤とともに、当社の中国でのビジネスは拡⼤していったのです。
⾼付加価値なサービスの拡⼤に向けて
私たちは、2015(平成27)年2⽉にシンガポールに本社を置く海運会社Neptune Orient Lines Limited (NOL)傘下のAPL Logistics Ltd(APLL)の全株式を取得することを発表し、同年5⽉に完全⼦会社化しました。
APLLは、北⽶・アジアを中⼼にロジスティクス事業を展開する企業で、⾃動⾞、リテール、消費財等を扱う⽶⼤⼿企業を中⼼に⾼付加価値なロジスティクス・サービスを提供する企業として定評があります。私たちのサービスにAPLLの強みを組み合わせることで、新たな価値をお客様に提供し、私たちのビジネスがさらに拡⼤するようグループ⼀体となって推進しています。
APLL transport truck
真の"Global Logistics Partner"を目指して
2020(令和2)年5⽉、私たちは創⽴50周年を迎えました。
- 主⼒事業である航空・海上フォワーディング事業を基軸とし事業規模を拡⼤すること
- ロジスティクス事業ではライトアセットモデルを基本に幅広い顧客ニーズに対応すること
この2つを経営⽅針の軸とし、変化の激しい国際物流市場のなかで持続的な成⻑を⽬指します。
「"Global Top 10 Solution Partner"〜⽇本発祥のグローバルブランドへ〜」
この⻑期ビジョンの実現のため、私たちは次の50年に向けて新たな歴史を歩み始めました。
沿革
1948年 昭和23年 | 近畿日本鉄道(株)業務局にて国際貨物・旅客取扱開始。 IATA(国際航空運送協会)代理店認可を取得。 |
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1955年 昭和30年 | 近畿日本ツーリストへと発展し、国際航空部門と国際観光部門との連携による総合旅客貨物取扱業者へ。 |
1969年 昭和44年 | 香港とアメリカに現地法人を設立、海外進出を開始。 |
1970年 昭和45年 | 近鉄航空貨物株式会社として独立。 |
1978年 昭和53年 | 業界初、輸出業務のコンピューターシステムをオンライン化。 |
1989年 昭和64年 | 社名を株式会社近鉄エクスプレスに変更。 |
1994年 平成6年 | 品質ISO9002の認証をわが国の物流業者として初めて取得。 (2003年にISO9001へ認証変更) |
1998年 平成10年 | 成田ターミナル竣工。 |
2002年 平成14年 | 東京証券取引所市場第2部に上場。 |
2003年 平成15年 | 東京証券取引所市場第1部に昇格。 |
2004年 平成16年 | 第4原木ターミナル(千葉県市川市)竣工。 |
2005年 平成17年 | 中部国際空港ターミナル竣工。 りんくうターミナル(大阪市泉佐野市)竣工。 |
2006年 平成18年 | 世界五極経営体制を確立。 |
2011年 平成23年 | 本社を千代田区から港区へ移転。 |
2012年 平成24年 | AEO(認定通関業者)認証を東京税関より取得。 |
2015年 平成27年 | APL Logistics Ltd の全株式を取得し子会社化。 |
2020年 令和2年 | 会社創立50周年を迎える。 |
2022年 令和4年 | 近鉄グループホールディングス株式会社の完全子会社となり、東京証券取引所上場廃止。 |