辻本社長、入社式で訓示

　当社の入社式が4月1日東京・大手町のサンケイプラザにて行われ、席上、辻本社長は以下の通り73名の新入社員に訓示を行いました。

　「皆さん、本日はおめでとうございます。いよいよ今日から皆さんも社会人としての第一歩を踏み出されるわけですが、学生生活とどこが一番違うかといいますと、「厳しさ」だと思います。本日から新たな気持ちで今までの生活に区切りをつけてがんばっていただきたいと思います。

　本日は何千何万という会社で入社式が行われていますが、皆さんは非常によい会社を選ばれたと思います。何がよいかといいますと大きく2つの点があります。第一に我々のビジネスである国際航空貨物、海上貨物、ロジスティクスが成長産業であるということです。ボーイング社の予測では、航空貨物はこの20年間で年率６－７％伸びるとのことです。やはり成長産業で働くのと、衰退産業で働くのとではその差は随分大きいと思います。第二に、当社はその中でも勝ち組み企業だということです。航空貨物業界は成長産業と申し上げましたが、業界各社が同じように伸びることは実社会ではありえません。当然、会社間の格差が出ますし、また経済のグローバル化が進めば進むほど、勝ち組みと負け組みの差が大きくなります。幸い当社は勝ち組みの中に入っています。そういう意味で皆さんは良い会社を選択されたということになります。現在日本においては、業界で2位をキープしていますが、世界的にはトップ10に入り、ここ2年は8位です。世界での何千という同業者のなかでの8位はかなりの上位であるということになります。私は3年前に社長に就任しましたが、その時に世界のトップ5に入ろうと10年先を見据えた、「21世紀ＫＷＥグランドデザイン」を策定しました。その中の最初の3年間である第１次中期経営計画においてはほとんどの面で目標がクリア出来ました。本日2005年4月1日からは第2次中期経営計画がスタートします。最近の報道ではＭ＆Ａの話題が多いですが、当社も例外ではありません。買収を仕掛けられることもありえますし、また買収をするほうになることもあるでしょう。買収されないことの最高の良薬は、「企業価値を高める」ということ、もっと言うと株価を上げることになります。株価を上げるためには業績を上げることが大切です。皆さんも営業所に配属されますと、所長や先輩社員から予算達成のためにプレッシャーをかけられることがあると思いますが、このような背景があるということです。皆さんも一日も早く当社の戦力のなるよう期待しています。

　当社で成功するためには何をしたらよいかを2つ申し上げます。(1)まず目標を持つこと。一生懸命がんばっても目標があるのとないのとでは結果に大きな差が出てきます。これは私の経験から申し上げます。海外勤務を目指すとか、野心のある人は役員、社長になるとか、大きな夢、目標を持って日夜がんばって欲しいと思います。 (2)英語以外にもう一つ外国語を身につけて欲しい。例えば中国語、韓国語、ロシア語などを習得されると会社にとってもプラスになります。バイリンガルではなく、是非トライリンガルを目指していただきたいと思います。

　今日から今まで以上に、苦しいこと、つらいことがたくさんあると思いますが、楽しいこともたくさんあります。ぜひ前向きにポジティブ思考で今後の会社生活を送って欲しいと思います。