中国法人　大連近鉄保税区内の第2倉庫を拡張し、VMIビジネスを強化

　当社の中国における現地法人の一つである Dalian Kintetsu Logistics Co.,Ltd.（以下大連近鉄）は、これまで取扱いを行なってきたVMI（ベンダー・マネージド・インベントリー：ベンダー企業が自らの責任・管理において行なう在庫管理）ビジネスの取扱強化を目的に、去る9月16日より大連の保税区内にある第2倉庫を拡張し、本格的に営業を開始しました。

　大連は、中国東北三省（遼寧省・吉林省・黒龍江省）の物流窓口の都市として、日系企業を中心とした投資により発展を遂げました。近年は韓国系企業の進出も増え、今後は日本、韓国、ロシアを結ぶ物流網の主要拠点となるであろうと期待が高まっています。

　大連近鉄では、2002年10月に第1倉庫（5,500㎡）を、続いて2006年3月に第2倉庫（2,000㎡）を開設し、貨物保管、流通加工、国内配送等を専門に行なう会社として、大手電機メーカー、自動車メーカー関連の貨物取扱いを中心に業務を拡大してきました。大連保税区における通関取扱い件数は業界第1位で、大連保税区VMIオペレーションのパイオニア的存在として認知されるに至っています。

　VMIオペレーションは、ベンダー側が在庫補充の責任を持つことに特徴があります。 ベンダー企業は自らの責任下において、納入先企業の指定倉庫で部品・部材を保管し、納入先工場の要請に合わせてJIT（Just in Time）搬入するというもので、保管地点での保税業務の豊富な実績とグローバルITシステムによる輸送・在庫管理に加えて、きめ細かい倉庫オペレーション能力が要求されます。

　大連近鉄では、これまで培ってきた経験豊富なVMIオペレーション実績が評価され、日系大手カーオーディオメーカー企業と固定電話生産メーカー企業の VMIビジネスの取扱い規模が拡大したことに加え、新たにDVD関連メーカーのVMIビジネスを開始することになりました。こうしたVMIビジネスにおいては、複数社のベンダー企業の管理を伴うことになり、月間の通関件数も150～300件に及ぶことが想定されます。なお、VMIビジネスを開始した顧客企業からは、国内外を含めたベンダーからのまちまちな納品のタイミング調整や、頻繁に起こる部品所在の追跡業務等が解消されたと評価を得ています。

　大連近鉄では、今後はメーカー企業だけでなく、中国へ進出している日系商社企業とのビジネス拡大をVMIオペレーションを通して展開していく予定です。

　拡張した第2倉庫概要は以下の通りです。