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レール・トランス・オート社(ロシア)と完成車輸送で共同販売 シベリア鉄道で完成車を輸送
株式会社近鉄エクスプレス(本社:東京都千代田区大手町、社長:辻本博圭、資本金:72.16億円、以下KWE)はロシア鉄道の子会社であるレール・トランス・オート社(JSC Rail Trans Auto 以下RTA)とシベリア鉄道を利用した日本製完成車の輸送サービスの共同販売を開始します。
近年の急激な経済発展が続いているロシア・カザフスタンにおいて、日本車の供給は需要に追いつかない状況が続いています。現在、日本からの完成車輸出は自動車専用船を使用し、フィンランドのハンコ港を経由し、そしてロシア国内へは陸送、カザフスタンへは鉄道で輸送されています。現在の輸送日数は日本の主要港からモスクワ近郊まで約60日、カザフスタン国内の主要都市までは70日以上といわれています。
今回、KWEがRTAと開始する新たな輸送サービスはザルビノ港(ウラジオストックから南西200 km)まで自動車専用船で輸送、ザルビノからシベリア鉄道を利用し、ロシア・カザフスタン各主要都市へ輸送します。このルートを利用するとこれら2国の各主要都市へは約20日で輸送することが可能となります。これは従来のフィンランド経由の約1/3と大幅な輸送日数の短縮となります。
またRTAでは輸送需要の増加を見込んで、現在所有する約2,000両の完成車輸送専用貨車(以下ワゴン)に加え、今後2010年までに3,000両の新型ワゴンの追加製造を計画しています。新型ワゴンは来春を目処に月間100両のペースで順次導入されていく予定です。(1ワゴンあたり8~10台の完成車の搭載が可能)
KWEとRTAでは*ブロック・トレインによる輸送サービスを新型ワゴンの導入が本格化する来春の開始を目指しています。
現在、年間30万台といわれるロシアにおける日本車の輸入市場、そして今後急激な需要増加が期待されるカザフスタンでの輸入市場において、KWEとRTAでは年間3~5万台の鉄道輸送の需要を見込み、それに対応すべく今後も輸送体制の構築を進めてまいります。
*ブロック・トレイン—運行予定が確定できる鉄道輸送方法。コンテナ輸送の場合、1回の運行には最低100TEU(最高140TEUまで)の取扱量が必要とされている。但し、ワゴンの種類により最低取扱量は異なる。完成車輸送の場合は専用ワゴン30両が最低取扱量となる。