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2012年近鉄エクスプレス年賀式 社長年頭挨拶

当社の2012年年賀式が1月5日(木)午前8時半より本社にて行われました。社長の年頭挨拶(要旨)は以下の通りです。
皆さん、明けましておめでとうございます。
昨年は、東日本大震災やタイの大洪水などの影響で苦難の年となりました。ここに新たな年、2012年を迎えることができましたが、日本に関しては高止まり状態の円、政治の混乱、世界的には欧州の金融不安、それに伴う新興国の経済成長鈍化の予測など、引き続き厳しい環境が続くものと予想されます。ただ、厳しい環境こそが次のステップへの力になると考えるべきだと思いますし、前向きな気持ちで物事に臨むのがKWEのDNAです。
本年、当社は中期経営計画(2011年3月期~2013年3月期)の最終年度を迎えます。この秋には次期中期経営計画の策定に入りますが、いい流れでつなげるためにも最終年度の目標達成は非常に重要です。中期経営計画の達成とその先の成長のため、次の5点を2012年の具体的な取組項目としたいと思います。
1.利益率の向上
中期経営計画の策定時には営業利益率の目標は5%でしたが、その後4.7%に修正しました。物流業界は営業利益率が一般的に低いと思われがちですが、我々としては少しでもその数値を高める努力が必要だと思います。5%と言わず、7%、8%、できれば将来的には二桁まで高めたいと考えています。営業利益率を高めるイコール原価率を下げることになりますが、ありとあらゆる角度から現状を洗い直し、無駄を省き、業務の効率化を図るなど原価率の低減に注力し目標を実現したいと思います。特に日本単体の利益率は海外極と比べて低く、その改善は重要課題の一つです。
2.強いアジアを作る中で、特に東南アジアの強化
中期経営計画の大きな戦略として「強いアジアを作る」を掲げ、1年目、2年目においては中国での保税物流会社の設立や内陸部での合弁会社立ち上げ、東南アジア(タイ、インドネシア)でのロジスティクス専門会社の設立などを行いました。当社はアジアを東アジア・オセアニア、東南アジアの2極に分けて事業展開をしていますが、これらが各々均等に力を持ち、両輪としてうまく噛み合ってこそ初めて「強いアジア」の力が発揮されると言えます。しかし現状は、東アジア極は業界でも充分に認められる存在だと認識していますが、東南アジア極は同業他社と比べて立ち遅れの目立つ国が存在し、まだまだ充分な力を持っているとは言えません。本年からできる限り短期間のうちにそれらの国の法人強化に注力していきます。
3.品目別販売の強化
今から10年ほど前には当社のお客様の約7割がエレクトロニクス関連でした。その後他の分野のお客様の開拓が進み徐々にその比率は下がってきましたが、まだまだ充分ではなく、従来から進めている自動車関連、ヘルスケア関連、リテ-ル・アパレル関連、オイル&ガス関連などのお客様開拓の活動に尚一層ドライブをかけていく必要があります。それにより航空はもちろんのこと、海上事業、ロジスティクス事業の拡大にも貢献していくものと確信します。
4.新たなマーケットへの事業拡大
グローバルな物流企業を目指す当社としては、今年も海外での事業展開を推し進めていきます。中国などの既存法人の拡充はもちろんのこと、世界で注目されるこれからの有望マーケットへの投資も積極的に行い、同業他社との差別化を図っていきたいと思います。
5.グローバル人材の育成
「企業は人なり」と言われますが、特にサービス業に身を置く当社にとっては、正に人こそが財産であります。今後、当社が業容をさらに拡げようとすると、グローバル人材の育成は避けては通れない重要課題の一つです。昨年からは海外・日本で選抜した社員を対象にした「ビジネスリーダー・グローバル研修」を開始しました。グローバル人材の育成といっても簡単に実現できるものではありませんが、一歩一歩それに向けて地道な活動を行っていく必要があります。また、働く人たちのモチベーション・アップに繋がる諸施策も実行していきたいと考えています。
本年も厳しい環境が続くと思いますが、皆さん全員の力を結集して次の中期経営計画に繋がる一年となるよう頑張りましょう。