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2012年度新入社員入社式 社長訓示
当社の入社式が本日、東京・品川フロントビルにて行われ、席上、代表取締役社長 石崎哲は以下のとおり53名の新入社員に訓示を行いました。
皆さん、入社おめでとうございます。
昨年は3月に発生した東日本大震災、欧州の金融危機、アメリカの景気不安、新興国の成長鈍化、後半に発生したタイの大洪水など、世界を取り巻く経済環境そして我々物流業界の経営環境も非常に厳しいものがありました。それはまさに2008年9月に起ったリーマンショックに匹敵する状況であったかと思います。その結果、当社の取扱物量も前年を下回る結果となりました。しかしそのような状況の中においても、危機に冷静に対処する、厳しい時により力を発揮するKWEのDNAは継承されていると実感いたしました。
2012年度も引き続き世界景気の先行き不安、当業界での熾烈な競争など、決して楽観できる状況ではありませんが、社員ひとりひとりの力を結集すれば、必ず目標は達成できると確信しています。
さて、当社は2012年度を最終年度とする3年間の中期経営計画を策定し、本年度はその最終年度に当たります。目指すところは「欧米系の競合他社と伍して戦える経営基盤作り」であり、真のグローバル・ロジスティクス・パートナーに成長、発展することです。最終年度である本年度は予定通り目標を達成し、有終の美を飾りたいと思います。
これまで当社は海外展開を日本の同業他社と比べて積極的に進めてきました。それにより現在32カ国、195都市に315拠点を数えるまでになりました。その展開が現在の好業績を生み出すベースになっています。今やグループ全体の売上の60%を海外で上げるまでになり、今後ともその傾向は強まるものと予想されます。また、そうでないとグローバル企業とは言えません。したがって、今後も海外ネットワークを充実させるとともに、それをベースに海上販売や倉庫、流通加工販売を強化し、グローバルでの安定的、継続的な利益確保を目指していきます。皆さんの中にも将来海外で仕事をする夢を持っている方も多いと思いますが、それを実現させてくれるのが我が社であります。

今日は皆さんに3つのお願いがあります。
まず1つ目は「自立心」を持つということです。学生時代と社会に出た今とでは社会的責任が大いに違います。皆さんは今まではある程度守られた世界にいましたが、これからは自分自身でしっかりした気持ちを持たなければなりません。これから経験するであろうありとあらゆる困難に、自ら立ち向かっていかなければなりません。そのためにも、自分自身で問題を解決する、道を切り拓く「自立心」をしっかり持って欲しいと思います。
2つ目は「向上心と情熱」を持つということです。今や世界のありとあらゆる分野で中国や韓国などの新興国が台頭してきています。その礎になっているのは彼らの強い「向上心」です。それは当社の中国や韓国の法人社員を見ていてもよくわかります。決して会社の中で偉くなりなさいと言っているわけではありません。偉くなるというのはあくまで結果であり、大事なことは常に物事に真剣に取り組み、自分を磨き、高めるということだと思います。また、何事にも「情熱」を持って取り組む姿勢はいい結果を生み出す基本になります。
3つ目は常に「諦めない気持ち」を持つということです。昨年の大震災発生の時にもこの言葉がよく使われましたが、皆さんもこれから困難な場面に多く直面すると思います。どんなことがあっても決して諦めない気持ちがあれば、必ず新しい道が拓けてくると思います。ひょっとしたら配属先や与えられた仕事が自分の本来の希望するところではないかもしれません。しかし、どんな仕事にも必ずそれなりの意義があり、大事なことは常にそれに立ち向かう前向きな姿勢を持つことです。
他にもいろいろアドバイスしたいことはありますが、それはこれからお会いする機会の中でお話していきたいと思います。
今日から社会人となりますが、いつまでも前向きな気持ちで、夢と希望を胸に頑張ってください。本日は大変おめでとうございます。