ANAの「SAF Flight Initiative」にて新たな契約を締結

株式会社近鉄エクスプレス（本社：東京都港区、社長：鳥居伸年、以下「KWE」）はこの度、全日本空輸株式会社（本社：東京都港区、社長：井上慎一、以下「ANA」）の産業バリューチェーンにおけるCO2排出量削減を目的とした「SAF Flight Initiative」において、CO2排出量削減に関する新たな契約を締結しましたのでお知らせいたします。

SAF（Sustainable Aviation Fuel、以下：「SAF」）とは、バイオマスや廃食油、排ガスなど原材料の生産・収集から製造および航空機エンジンでの燃焼までのライフサイクル全体におけるCO2排出量を従来の航空燃料と比較して約80%削減することが可能とされている持続可能な航空燃料です。KWEは、ANAが調達し、同社が運航する航空機で使用するSAFの利用促進にあたり、2022年10月から2023年3月においてKWEがCO2排出量換算約1,000トンを削減する内容の契約を締結しました。KWEは、利用実績に基づいて第三者認証機関から検証を受けたCO2排出削減証書をANAより受領し、温室効果ガス排出量の算定・報告の国際基準であるGHGプロトコルにおけるCO2排出量（スコープ3）を削減します。

KWE・鳥居伸年 代表取締役 社長執行役員コメント：
「利用航空運送事業者（フォワーダー）が事業活動を行う上で、スコープ3においてCO2排出量を削減する方策は限定的でありますが、その中でもSAFの利用は最も効果的、かつ、実質的な方策の一つであると考えています。当社グループのマテリアリティの一つであり、気候変動対応としてのCO2排出削減を進めて行くためにも、今後ともこのような取り組みを継続していくことが重要であり、意義のあることだと考えています」

ANA・井上慎一 代表取締役社長コメント：
「この度は貨物輸送のリーディングカンパニーである近鉄エクスプレス様に当社の「SAF Flight Initiative」において、新しい契約が締結できたことをたいへん嬉しく思います。航空輸送の持続可能性に不可欠なSAFの普及促進においては、さまざまなパートナーの方々の協力が必要です。国際社会における競争力に影響し得る重要な移動および輸送手段である航空ネットワークをこれからも維持するためにも、幅広い産業の方々にサポートいただきながら、SAFの普及とカーボンニュートラルの実現に貢献していきたいと思います」

両社は、産業バリューチェーンにおけるCO2 排出量削減を目的とするANAのプログラム「SAF Flight Initiative」の第一弾として、昨年9月に実施された本邦発では初めてSAFを利用した貨物専用便の運航（成田発フランクフルト向け）を機に協業を開始し、具体的かつ継続的なSAF利用スキームの構築に向けて議論を深めてきました。航空運送事業者であるANAにとっての直接的なCO2排出量（スコープ1）、利用航空運送事業者であるKWEにとって最大の排出である間接的なCO2排出量（スコープ3）の削減に向け、今後一層、地球温暖化や気候変動に対する具体的な活動を共に進めていきます。