北緯35度、極東と呼ばれるここ日本は、世界の中でも一日が早く始まる場所でもあります。
この国が眠る頃、太平洋を越えて運べば、北米の「今日」へと届けることもできる。

国際物流はときに魔法のようです。
時差をタイムマシーンに変え、空も海も大地も縦横無尽につなぎながら、
あらゆる価値を、あらゆる国へと届けていくのです。

私たちが運ぶのは、モノだけではありません。
ときに、時代そのものを運ぶこともある。
たとえば、AIは優れたエンジンがあれば機能するものではありません。
その裾野は広く、半導体の元となるシリコンや化学品、
高集積な半導体チップや製造装置など数え上げれば、きりがないほど。
そして、その製造や開発に関わる国は、世界中に広がっています。
300におよぶ拠点を世界に持つ私たち。
この総合力が、次の未来を必要とされる場所へと呼び込むのです。

産業の進化になくてはならない国際物流。私たちは時代を、未来を届けるとともに、
優れた叡智をグローバルに広げる原動力でもあります。ある国のマザー工場から、
別の国へ工場の一部を移転する。製造戦略の基点となるプロジェクトにも、
私たちは、深く関わっています。
工場移転は、単に製造機械や部材を運ぶだけにとどまらず、
それまで、何もなかった農村地帯に工場が生まれ、町ができる。
知恵をつなぎプロジェクトの上流から関わり続け、
貴重で繊細な機器やオンリーワンの特殊な装置をどのように運ぶのか
といった問題を紐解いていくのも国際物流のプロならではの仕事です。

時代を運び、優れた技術を、世界に分配していく私たち。
地球を回し続けるように、預かった使命を届け続ける。
物流は、世界の見えない動脈。
だからこそ、私たちは、どんな使命でも、運び続けたい。
あした、世界を止めないために。

近鉄エクスプレス